第9回研究会 ——生命情報の地平を望む——

 近年、ナノテクノロジーによる実験計測技術の驚異的な進歩に伴い、生命科学におけるビッグデータ解析は益々重要性を増し、これまでの生命科学研究そして生命科学研究者のあり方が大きく変わりうる局面を迎えています。そこで、本年生命情報科学若手の会では「生命情報の地平を望む」というテーマのもと第9回研究会を開催いたします。生命情報科学に精通された方々に加え、エキサイティングなアイディアとともにこれから生命情報科学の分野に足を踏み入れる方々、まだ研究に触れ始めたばかりという学生の方から第一線で活躍している研究者の方々まで、多種多様な方々の参加による化学反応が起きることを期待し新たなイベントも企画しております。ぜひ情報交換やコラボレーションの場としても活用いただければ幸いです。

 また最近では、医療や創薬などの応用的な分野でもゲノム診断や人工知能技術に基づく創薬などが社会的に大きな注目を集める一方、社会の目にさらされることで研究者の責任ある行動が一層求められるようになってきています。科学コミュニティの活動をどのように誠実に行い社会に還元していくかについても、議論が交わされることを期待しています。

 なお、研究費をお持ちでない大学院生やポスドクの方には交通費・宿泊費のサポートを予定しておりますので、全国津々浦々からの積極的なご参加をお待ちしております!

更新履歴

2017/09/08 口頭発表は質疑込みで15分、ライトニングトークは1分となりました。
2017/09/07 プログラムの詳細を更新しました。

開催概要

会期 2017 年 10 月 6 日〜 8 日
会場 愛知県蒲郡市 西浦温泉ホテルたつき
代表 河口 理紗 (産総研 人工知能研究センター)
学生代表 平岡 聡史 (東大 新領域創成科学研究科)
年会長 大上 雅史 (東工大 情報理工学院)
副年会長 小嶋 泰弘 (東大 新領域創成科学研究科)
後援 日本バイオインフォマティクス学会
助成 公益信託進化学振興木村資生基金
助成 公益財団法人サントリー生命科学財団

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招待講演

甘利 俊一 『数理脳科学』

理化学研究所脳科学総合センター 特別顧問

東京大学大学院数物系研究科数理工学専攻修了。博士(工学)。 東京大学教授、パリ大学客員教授、ルーバン大学特任教授などを経て、理化学研究所脳科学総合研究センター長を務める。現在は、同センター特別顧問、東京大学名誉教授、株式会社Cogent Labs および あらやのリサーチ・アドバイザー。国際神経回路学会創立理事、同学会会長も務める。情報幾何学を提唱するなど神経回路網の数理的研究において数々の業績を上げ、現在も第一線で理論的背景に関する研究を進めている。IEEE Neural Networks Pioneer賞・文化功労者表彰など受賞多数。

浜田 道昭 『生命情報科学と私』

早稲田大学 理工学術院 准教授

東北大学大学院理学研究科数学専攻博士課程修了。博士(理学)。
lncRNAの機能予測ツールや多層オミックスデータの各階層をターゲットにしたバイオインフォマティクス技術の開発を行っており、ソフトウェア、情報技術の側面から生物分野にブレイクスルーを起こすことを目指している。


細 将貴 『「右利きのヘビ仮説」で解く種の起源』 (website)

京都大学 白眉センター 特定助教、理学研究科 動物生態学教室 連携助教

京都大学 理学研究科専攻:生物科学専攻 博士課程修了・博士(理学)。
自然誌の中から新たな知見を見出し、それを科学の流儀に則って学問へと昇華するというスタイルで研究しています。生物多様性の価値を発見し、敷衍することが目的です。概念的に新しく、本質的に正しく、事実として永遠に滅びず、誰にとってもおもしろい。そんなサイエンスがしたい。

スポンサードセッション

本年度はバイオインフォマティクスの分野を産業界から牽引する、以下の企業の皆様のスポンサードセッションを予定しております。乞うご期待ください。(順不同)

同時開催特別企画「若手の知りたいキャリアパスのホント」

本研究会を開催するにあたり、バイオインフォマティクス研究者の企業でのキャリアパスについて考える、名付けて「若手の知りたいキャリアパスのホント」という企画を同時開催いたします! 本企画では第9回研究会に協賛してくださった企業のみなさまを中心として、【アカデミックとの関わりの深い企業に対して若手の皆様が常日頃抱いている疑問をぶつけてみよう】という企画です。質問募集の締め切りは9/2 (土) まで、みなさんの質問を募集しております。

参加登録

本年度の参加登録は締切となりました、多数のご登録ありがとうございました。

当研究会では参加者同士の研究交流を深めるため、参加者の方全員に以下のいずれかの形式での発表を原則的にお願いしております。

  • 一般口頭(質疑込みで15分) + ポスター発表
  • Lightning Talk (1分) + ポスター発表
  • ポスター発表

本会で行うポスター発表は、テーブルディスカッション形式で行ないます。大判のポスターを準備・持参する必要はありません。(ポスター発表参照)

参加費

参加費・懇親会費・宿泊費は9月21日(木)までに振込をお願いいたします。振込額・方法につきましては参加登録内容通知メールにてお知らせいたします。当日会場にて参加費・懇親会費・宿泊費別の領収書をお渡しいたします。

参加費

2,000円(JSBi正会員・賛助会員は1,000円、JSBi学生会員は無料)(*1)

懇親会費

2,000円 (*2)

宿泊費

27,300円 (*2)

(*1) 生命情報科学若手の会第9回研究会の参加費は2,000円です。なお、今年度は日本バイオインフォマティクス学会からの助成により、同学会の会員は参加費の割引を受けることができます(正会員・賛助会員は1,000円、学生会員は無料)。

(*2) 懇親会費およびホテルたつきに宿泊される方の宿泊費は別途徴収いたします。懇親会費は2,000円、宿泊費は27,300円(2泊3日、初日夕食、2日目朝昼夕食、3日目朝昼食を含む)です。ただし、「両日宿泊」以外を選択された方の宿泊費は個別に連絡いたします。

プログラム (2017年9月7日更新)

1日目 (10/6 金)

13:00-14:00 受付
14:00-14:05 オープニング
Session 1: 新規計測技術とバイオインフォマティクス (座長: 大上・小嶋)
14:05-14:20 鈴木 創 (@ocxtal) minialign: ロングリード向け高速アライメントツールの開発
14:20-14:35 嶺井 隆平 Nanopore MiniONで共生クロレラのゲノムを決めてみました! ー サンガーシーケンサーで決定されたゲノムにMiniONは勝てるのか? ー
14:35-14:50 河口 理紗 reactIDR: 再現性を考慮したハイスループットRNA構造解析のための統計的アプローチ
14:50-15:05 三宅 博史 RNA結合タンパクが認識する特異的なRNA2次構造
15:05-15:15 休憩
15:15-15:50 ライトニングトーク (座長: 平岡・尾崎)
平岡聡史 PacBio Sequel によるCCSリードを用いた琵琶湖水圏微生物メタゲノム解析
大和田周甫 メタゲノムデータを用いたグラフゲノム構築パイプラインの開発
小林 桃佳 酵母ゲノム重複後の接合能再獲得のメカニズム
成島 悠太 タイトル非公開
久保竜一 (@kubor_) MYCODEプラットフォームを活用したユーザー参加型研究について
松本悠貴 ゲノム・トランスクリプトーム解析によるマウスの従順性に関わる遺伝的基盤の解明
落合 展 (@otiai10) もうmake installしない!SeqPod!
吉田祐貴 (@feketerigoremet) ヨコヅナクマムシとドゥジャルダンヤマクマムシの比較ゲノム解析
伊藤宏 環境中における病原性遺伝子の分布
松本 拡高 (@gggtta) 反応拡散方程式に基づくショウジョウバエ初期発生における遺伝子間制御ネットワークの理論的解析と機械学習法の開発
大崎彰梧 サバ類のトランスクリプトーム解析 ー なぜマサバは高水温に弱いのかを探る
戸田 陽介 タイトル非公開
木村 真吾 (@Bioinfo_Kimura) タイトル非公開
鈴木脩司 (@shu65) 高速なタンパク質配列相同性検索
大野健太 (@@delta2323_) 畳み込みニューラルネットのグラフ上への拡張について
利光孝太 タイトル非公開
大上 雅史 (@tonets) MEGADOCK-Web: 立体構造に基づく予測PPIのデータベース
土澤優里 Euglena gracilisの葉緑体欠損変異株の遺伝子発現変動解析
増田圭吾 タイトル非公開
松波 雅俊 エゾサンショウウオの表現型可塑性における内分泌基盤
今田雄太郎 集団遺伝学を用いた腫瘍内不均一性の解析
辻 岳志 タイトル非公開
片桐沙紀 ゲノム塩基配列における特定塩基長の頻度情報を利用した深層学習による種分類
東出望花 タイトル非公開
浜口悠貴 (@yukih) アミノアシルtRNA合成酵素で迫る真核生物の起源
石川雅人 Deep Learningによる遺伝子発現量予測
吉山友明 連続槽型反応器を用いたRNA自己複製系の進化実験
永田 祥平 配列類似性ネットワークに基づくHIV-1 Pol上のサブタイプ分化と対応する領域の解析
増田 貴宏 修復関連タンパクを用いたハイスループット変異検出手法の開発
小鍛治 俊也 グルコース負荷条件下の健常および肥満マウスの肝臓のトランスオミクス解析
板谷 琴音 (@kotone_nyt) 深層ニューラルネットワークのモデル並列化に向けた新規学習アルゴリズム開発
中村司 タイトル非公開
15:50-16:00 休憩
16:00-18:00 ワールドポスター
18:00-19:00 夕食
19:00-20:30 グラントフライングゲット
20:30-22:30 懇親会

2日目 (10/7 土)

Session 2: 大規模摂動バイオロジー (座長: 小嶋・河野)
08:30-08:45 田中 秀典 耐熱制限酵素を用いた大規模ゲノム再編技術の開発
08:45-09:00 堀之内 貴明 実験室進化・オミックス解析・破壊株スクリーニングに基づく表現型メモリー機構の理解への試み
09:00-09:15 芝井 厚 実験進化による細菌細胞の単純化
Session 3: 計測とデータ科学による生命の解読 (座長: 堀之内・大崎)
09:15-09:30 西嶋 傑 長鎖型シークエンサーを用いたヒト腸内細菌叢のメタゲノム解析
09:30-09:45 尾崎 遼 (@yuifu) 一細胞エンハンサーRNA解析による細胞間不均一性の理解
09:45-10:00 河野 暢明 (@yves_twit) ゲノム構造が描く未来
10:00-10:15 黒木 健 (@enuroi) 読み枠がコーディング領域の途中で切り替わる遺伝子を多数コードするバクテリアゲノム
10:15-10:25 休憩
企画シンポジウム「生命情報科学で紐解く新たな進化・多様性・生態学研究」(座長: 松波・黒木)
10:25-11:15 招待講演 細 将貴 『「右利きのヘビ仮説」で解く種の起源』
11:15-11:20 休憩
11:20-11:35 前田 太郎 (@TaromaedaMaedat) タイトル非公開
11:35-11:50 吉川 武文 (@takebiolac) 真社会性の進化におけるmetapopulation level の選択はゲノム上に何を残すか?
11:50-12:05 小嶋 泰弘 (@tiisaishima) 実験進化のゲノムシークエンスデータから進化的選択の強さを推定する
12:05-13:05 昼食
スポンサードセッション1 (座長: 尾崎・吉田)
13:05-13:35 株式会社DeNA
13:35-14:05 株式会社メタジェン
14:05-14:35 株式会社日本バイオデータ
14:35-14:45 休憩
Session 4: 生物学的発見のための統計科学・機械学習 (座長: 板谷・鈴木)
14:45-15:00 多良 健太郎 タイトル非公開
15:00-15:15 細田 至温 LDAによるヒト腸内細菌コミュニティの解明
15:15-15:30 小舘 俊 (@kodate_s) 生命科学発展の理論構築に向けた文献データ解析
15:30-15:45 石川 詩苑 (@isihya) ベイジアンネットワークによる生活習慣データの因果推論と特定項目の改善 の提案
15:45-15:55 休憩
15:55-16:45 招待講演 甘利 俊一 『数理脳科学』 (座長: 河口・大野)
16:45-16:50 休憩
16:50-18:10 ワールドポスター
18:10-19:10 夕食
19:10-20:40 グラントフライングゲット
20:40-22:40 懇親会

3日目 (10/8 日)

09:00-10:45 グラントフライングゲット(最終発表) (座長: 河野・吉田)
10:45-10:55 休憩
スポンサードセッション2 (座長: 板谷・大上)
10:55-11:25 株式会社 Preferred Networks
11:25-11:35 休憩
11:35-12:25 招待講演 浜田 道昭 『生命情報科学と私』 (座長: 大崎・鈴木)
12:25-13:25 昼食
13:25-14:55 ワールドカフェ
14:55-15:20 発表賞授賞式・クロージング

ポスター発表

生命情報科学若手の会では、A3サイズのポスターを持ってディスカッションを行う『ワールドポスター』 という形式でポスター発表を行っています。このワールドポスターは、一般的なポスター発表のような研究紹介を主眼とした発表形態とは異なり、様々な分野にバックグラウンドをもつ若手研究者による積極的なグループディスカッションを通して、幅広い視点からの情報提供やコメントを受け、建設的な議論を行うことを目的としています。

研究会に参加される全ての発表者の皆様には、9月20日(水)までに、ポスター原稿の提出をお願いしています。 ポスター原稿は A4 サイズの用紙で、4 枚構成(またはA3サイズ2枚構成)で作成して下さい。作成した原稿をPDF形式にて このメールアドレスは、スパムロボットから保護されています。アドレスを確認するにはJavaScriptを有効にして下さい までお送りください。

お送り頂いたポスターは、スタッフの方で印刷・ラミネート加工し、当日会場で参加者の皆さんにお渡しいたします。
当日ポスターを持参いただく必要はありません。また、別途A0ポスターを用意していただく必要はありません。

(ラミネート例)

ラミネートされたポスターA4 ラミネートされたポスターA3

研究会企画

1. グラントフライングゲット

グラントフライングゲットは全員参加型の研究アイディアコンペです。研究会の期間内でチーム毎に研究テーマを考えていただき、そのアイディアの面白さなどをプレゼンによって競っていただきます。

研究を行うため、研究費を獲得するため、論文を書くため。全ての始まりにはアイディアがあり、妄想があります。そこで若手研究者の皆様には「面白いサイエンス」をするための「アイディア」を出し、競い合ってもらいたいと思います。面白くなくてはサイエンスじゃない。そのアイディアに「お金」・「時間」・「人材」の限界はいりません。

さぁ、若手ならではの妄想をぶつけ合いましょう!



2. ワールドカフェ

生命情報科学に関するテーマについてワールドカフェ形式で議論を行います。ワールドカフェとは少人数のグループに分かれて、議論を行い、これを何回か繰り返して議論を深めていく方法です。様々なバックグラウンドを持つ参加者同士の交流を深めることを目的としています。

生命情報科学若手の会の名物企画であり、これまでに「研究者のキャリアパス」や「研究倫理・研究不正」といった現実的なテーマから、「生命情報科学とは何か」「生命とは何か」といった抽象的なテーマまで、幅広い議論を行ってきました。今年もみなさんの白熱した議論をお待ちしております。

交通費・宿泊費サポート

研究費をお持ちでない学部生・大学院生やポスドクの方を対象に交通費・宿泊費のサポートを行います。希望される方は参加登録フォームにて選択の上、ジョルダン等の運賃検索サービスのスクリーンショットのアップロードと合計金額のご記入をお願い致します。

交通費・宿泊費サポート希望の方に関しましては、9/11(月)までにサポート可能金額をお知らせする予定ですので、金額決定後のお振込をお願いいたします。

  • 空路については、研究会当日に購入時の領収書等をご提示いただきます。
  • 支給限度額はありませんが、予算の都合上、全額の支給ができない場合があります。
  • また、全額の支給ができない場合には、学生の方を優先させていただくことがございますのでご了承ください。
  • サポートを受けた方には、研究会終了後に参加者レポートの提出をお願いしております。

卓越した発表者への表彰

今年度研究会では、卓越な発表を行った参加者を表彰致します。発表形式や身分は問いません、乞うご期待ください。

アクセス

会場西浦温泉ホテルたつき
住所〒443-0105
愛知県蒲郡市西浦町大山25
アクセス JR東海道新幹線「豊橋」駅→JR東海道本線「蒲郡」駅(快速10分・普通23分前後)→送迎バス(10/6 13:00発)
JR東海道新幹線「豊橋」駅→JR東海道本線「蒲郡」駅(快速10分・普通23分前後)→名鉄「西浦」駅(15分前後)→徒歩40分 or タクシー9分(地図

送迎バスについて

1日目(10月6日)の13時に蒲郡駅から会場への送迎バスが出発します。人数把握のため、送迎バスの利用を希望される方は、参加登録時に所定の項目にチェックをお願いします。

  • ホテルたつきのウェブサイトには西浦駅からの送迎バスと書かれていますが、こちらは今回は利用いたしません。
  • 送迎バスは蒲郡駅に13時を予定していますが、地理的条件等から予め間に合わないことがわかっている場合には、西浦駅からの送迎を検討しますので、西浦駅に到着する予定時刻を参加登録時にご記入ください。

キャンセルポリシー

参加をキャンセルされる場合は、 このメールアドレスは、スパムロボットから保護されています。アドレスを確認するにはJavaScriptを有効にして下さい までお知らせください。直前のキャンセルの場合、宿泊施設の関係でキャンセル料が発生することがあります。